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オーソドキシーが「感覚」を重視するわけ
(山本)今年で「超」整理手帳は11年目ですが、今野さんは最初のときからずっとカバーのオーダーを引き受けてくださっていました。最近では、ノグラボのサイトで恒例ともなった、毎年斬新なカバーを提案されています。オーソドキシーでオーダーが来る手帳カバーって「超」整理手帳が多いんですか?
(今野)「超」整理手帳かほかの手帳って感じでダントツで多いですね。
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| オーソドキシー店主 今野ひろこさん |
(山本)オーソドキシーに行くと手帳のカバーを作ってくれるっていうのは、ずいぶん昔から有名でしたね。
(今野)発売して1年くらいで何人もいらっしゃいました。当時は、すごい怪作をいっぱい作りましたね(笑)。昔は凝る人が多かったんですよ。凝りかたもすごかったですよ。
(山本)PDAとかいろんなものと組み合わせたりですか。
(今野)あれもこれもと機能満載にしちゃったんです。
(山本)最初はそうなっちゃうかもしれませんね。元の手帳がシンプルだから、これに足して足して、足していこうと。
(今野)でね、頭がクールダウンしていくと引いて引いて引いて、これ以上引けないくらい引いてきて、今は引いた感じが多いですね。
(山本)オーソドキシーがつくる手帳カバー自体は、変わってきていますか。
(今野)最初の3,4年はがんがん変わってました。今の定番になるのに5年はかかってますね。現在のラインナップは、サイズ、革の厚み、全てを変えました。寸法も革の厚みも、もうコンマ何ミリ単位で変えてます。
(山本)オーソドキシーのカバーって、持っていると納得というかぴたっとくるんですよね。どういう工夫をしているかわからないんですけど、持ったときの雰囲気というか感覚が違うというのでしょうか。
(今野)そういうことなんです。そういった感覚的なところまで気をつけているから収まりがいいんですよ。
(山本)そのあたりを今日はお聞きしようと思います。ところで、「超」整理手帳って巷では変な形だとか、手帳らしくないとかよく言われます。だからなんとかしてかっこよく見せようとしてカバーを作ったりしているんですが。
(今野)手帳って手触りが大事ですよね。いつでも手に持ったりするから。女性の場合の長財布もそうなんですけど、持って胸に抱えていくと「負けないぞ」っていう感覚が出てくるじゃないですか。そういうときに手に馴染まなくてビニールだったりすると頼れないっていうか。だから自分とともに年を経ると感じがよくなるということはいいことですよね。
(山本)オーソドキシーの革ってそういう革ですよね。使っていくうちに風合いが変わっていく。この革の特徴とはどういうところにありますか。
(今野)革自体が使っていくとふっくらしていくんですよ。
(山本)特殊な作り方なんですか。
(今野)特殊ではないんです。一番古い製法を踏襲してその上でいじってないですね。人工的なことを一切してないんです。100%のタンニンで一ヶ月半くらいかけてなめしていくんですね。そうした後で乾かして、タイコで染めるんです。水染めですね。水と水溶性の染料と革を混ぜてガラガラガラといくわけですよ。で、下染めをしてから最後に色の調整として、上から水染めでスプレーします。結局水と染料しか使ってない。あとは革を作る製法上オイルを使うんですが、全部がナチュラルなので、燃やしても有害ガスが一切出ない。唯一燃えるゴミで出すことのできるエコレザーなんです。通常、革を燃えないゴミとして扱うのは、燃やすと有害ガスが出るからです。それと、普通はなるべく手間がかからないように、最後は顔料をかけてしまうから、毛穴がつぶれちゃうんですよ。そういうことを一切してない。
(山本)だから使っていくうちに色が変わってくるんですね。
(今野)そうですね。いくらタンニン100%でやっても、顔料使うと表面的なテラテラな光しかでないのはそのせいなんですね。
(山本)革って、同じ商品でも、結構ひとつひとつ違っていて、難しいなあと思うのですが。
(今野)違いはやっぱりありますね。女性の肌と同じで、お化粧ののりがいい肌か、悪いか。まあもともとの地肌がいいか、いろいろですね。
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