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2006年オーソドキシーの「超」整理手帳カバーは小さなバックがコンセプト
(山本)今年オーソドキシーが提案された三つ折りのメダリオンとコンテスの特徴について伺いたいのですが。
(今野)メダリオンのコンセプトとしては、バックのように持ちましょう、かっこよく、という感じですね。女性だったら、これ一個持ってランチに出かけたり、男性でもこれ持ってさっと出かければ、やたらかっこいいですよ。コンテスは普通の二つ折りです。スーツの胸元からこれが出てくると、セクシーだと思います。
(山本)去年は、デュアルという提案をされました。
(今野)生活のONとOFFを2層に分けましょうということですね。仕事のときに使うにしても、全体像を把握するスケジュールシートと、そのスケジュールと関連したファイルを反対側に入れたり。A4が入るからできる提案だったんですよね。
(山本)斬新な形でしたね。見せられるとなるほどと思うんだけど、それまでは誰もこういう形を作ってなかったんですよね。
(今野)実は、カバーを2冊買っていったお客様が続いていたので、じゃあって考え付いたんです。去年がデュアルで、その前はキップで日本の古代色に染めたのをやりました。
(山本)さらにその前はメッシュでした。今年は、そのときのリバイバルというか、もう一度という感じですか。
(今野)私にしてみればもっとうまくできるから!っていう。さらに進化したパーフェクトなものをお届けしたかったんです。今回は私がずっと手帳のカバーを作る時に、ペンがどうにかならないかと考えて、このカタチになったんです。
(山本)ペンホルダが欲しいっていうのは、手帳をスーツの内ポケットに入れない人たちから絶対にリクエストとして出てきます。
(今野)そうですね。そのときにかっこいいっていうのがなかなかないんですよ。メダリオンも、実はメッシュで作らなければ、ちょっと大きいしいまいちな感じになっちゃうんですが、メッシュでこの形をつくると非常に相性がよかったなって。こんなによかったのには、私自身驚いています。
メッシュって、触ったときの特徴って新品のときはちょっとでこぼこしてるんですが、使ってなじんでくると揃ってくるんです。育てたぞっていう感じになります。いつの間にか馴染んで一枚の肌みたいになります。これも100%水染めで作った革だからです。
(山本)確かに、いま新品のものを触ってみていると、結構がたがたなんですけど、使ってるうちにぴしっとなってくるんですね。
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| 今回のメッシュのテクスチャ |
(今野)そうなんです。それがこのメッシュの特徴です。目で楽しめて、手でも感覚を楽しめて、その手の感覚が一枚革のときよりももっと複雑なんですね。手の繊細さっていうのは人間の知性につながってくるわけで、そういう意味でもメッシュを楽しむことができる繊細な感覚の方に使って頂ければうれしいです。
(山本)メダリオンは折りたたんでいる部分が両側にあって、曲線が普通より多いからより複雑な印象を与えるんでしょうね。
(今野)そうですね。あとは量感とか質感がポイントですね。重くはないけど、しっかりリッチな雰囲気が出ます。
(山本)こういった身につける小物で自分を主張することって、最近のトレンドになっていて、雑誌などでも小物特集は多いんです。そういう意味では、このメダリオンは特にすごいインパクトを与えると思います。持っているだけで、これはいったいなんなんだ、と注目が集まりますね。
(今野)でしょ。持っているだけで誇らしくなるようなものを今回作りたかったんですよ。お財布の機能もあるし、チケットなんかも入れられるし、ペンもさせるし、お財布のお金もどう使ったかもエンマ帳につけられるように。もちろん「超」整理手帳も入るわけです。あとは写真も入って、これ一個持ってぱっと出かければすごくオシャレで何でもできます。だから一番小さなバックというような定義です。特に男性の場合はセカンドバックは女性っぽくなるとか、なかなか難しいじゃないですか。で、そういうときにこれだけ持っていればいいわけですね。リッチな感じでゴージャス系で、たとえしょぼい格好してたとしても、これを持ってるだけでしょぼく見えないと思いますよ。
(山本)革の色もいいですね。中の革と外のメッシュが同じ色で。
(今野)これね、実は同じ革を使っているように見えますが、別々に染めてるんです。メッシュにできる革っていうのは、メッシュを造る工法によって全部違うんです。うちの工法のメッシュでいくと、「とある革」が適しているということになるんですが、そのメッシュに適している革と、内側に使っている革は、実は全く違う革なんです。内側の革を細く切って、メッシュにしようとしてもとてもじゃないけどできないし、外側のメッシュの革を内側に入れようとすると今度は耐久性がまったくなくなってしまうんです。なので、外側の革と内側の革は違う素材で同じ色目で染めてもらっています。今回は染めからやってますから。実際、きれいに染まってます。
(山本)2002年のメッシュのときには、中の革が違いましたね。
(今野)違いましたね。前回は初めてだったので、試しという面もありました。一応、合格点は出せたのでお出しましたが、値段も安くしたんです。
(山本)こういったメッシュの網目がぐっと詰まっている製品というのはなかなかみたことがないです。
(今野)普通に細い革を組んでいくだけではこんなにも詰まらないんですよ。作っていく段階で締め上げていくんです。先の丸いすりこぎに使うような棒を使っています。だから、メッシュの一ますごとの中央部辺りにちょっと黒っぽい陰影がついています。それは棒で押しているときにどうしてもそこを押さざるを得ないので、その部分が摩擦で濃くなってくるんですね。これこそが一つ一つ手作りで作っているという証拠です。
(山本)このメッシュの耐久性はどうなんですか。
(今野)メッシュ自体の耐久性は結構あります。普通の革と同じくらいあります。
(山本)緩んできたりすることはないですか。
(今野)メッシュが緩むことはないですね。外側が縫い留めてありますから。緩むどころか、使えば使うほど締まってきますね。メッシュの特性として使っていくうちに馴染んでいって、一枚革とはまた違った感触を楽しめる。
(山本)こういう手法で作っているところはほかにあるんですか。
(今野)私は知らないですね。昔はイタリアに結構有名なブランドがあったんですが、そこはもう作らなくなっちゃったんですよ。ものすごく厚い革できれいに編まれていたのですが、厚いからとてもじゃないけど小物には使えないものでしたね。
(山本)メッシュって普通の倍の革の量ですよね、単純にいうと。
(今野)そうです。それでこの軽さって本当はすごいことなんですよ。小物のメッシュというのはすごく大変なんですね。普通、小物で本当のメッシュってなかなかありませんでしょ。それは、小さくても、大きなバッグなんかと同じような編み方をしていかないといけないからです。もっと厚い革だと編むのも安定しますし楽なんです。薄いからこそ大変。
(山本)ほかに何かポイントはありますか。
(今野)メッシュの場合、いかに薄く仕上げるのかがポイントなんです。たとえば、お札やチケットの入るほうはスリット式のカード入れにしています。こうしておくことによって厚みを抑えてます。あとは、部分部分によってすべて厚みを変えたりとか、非常に計算しています。
(山本)バランスがいいですよね。
(今野)最初に見たときからまったく違和感がなかったですよね。違和感のないものってパーフェクトなんです。
(山本)なるほど。普通の手帳カバーと比べると大きいし厚いはずなんでけど、全然違和感ないですよね。
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