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ユーザインタビュー特集その1
小幡英司さん(大手外資系ソフトウェア企業勤務、営業職)
「『超』整理手帳って段取り手帳のことなのかも」

その4

■目標とタイムマネジメントの難しい関係

(小幡) ところで、目標管理ってどうしていますか。
(山本) 目標管理って、大きなものから小さいものまでありますからね。
(小幡) たとえば夢とか。
(担当編集者)ある方は、ローンの返済を書いたり、資格試験の目標を書いたりしていま したね。他にも、たとえば会社で提出するアクションプランシートとか。それ以外に個人 的な目標とかなどを書いてらっしゃる方もいました。
(小幡) 仕事のアクションプランシートはそういうものに書くでしょうけど。
(山本) 10年先のイメージをきちんと形にすることが大切だっていうのは、確かにその とおりだと思いますが。小幡さんはどうですか。
(小幡) 熊谷さんの手帳とか、フランクリン・プランナーが売れるのはそこなんだと思う。 夢を書いたり目標書いたりして、そこに向かっていく。
(山本) 夢がはっきりと決まっていればいいですよね。資格を取るとか、会社を興すとか。 何かゴールがある場合には、手段を因数分解してどんどん細かくステップに分けていくわ けですよね。プロジェクトなんかをやるときと同じように自分の人生も考えていく。主体 的にキャリアプランをたてていくためには必要な作業だとよく言われてます。でも、それ って日常の手帳とリンクさせるのは、結構難しい。
(小幡) そうなんですよね。ユーザの皆さんってどうしているのかな。私は別にノートに書いているんですが。資格をいついつ取るとか。
(山本) そういう具体的な目標って、いつたてるんですか?
(小幡) 私は、年の初めに1年間のアクションプランみたいなものをさらっと書きます。見返さない年もありますが、見返してみたらだいぶんできていたとか。
(山本) それを具体的なスケジュールに落とし込んでいるのですか?
(小幡) 具体的なスケジュールになる場合もありますが、そうでない場合も。たとえば自 分で受けたい講座があったら、夏までに受けるとか、資格を取るとかだったら、いつ始ま るかわからないけど書いてあるとか。
(山本) ちょっと話がずれますが、あらかじめ立てた目標に向かってひとつずつやらなき ゃいけないことを区切っていって、それを毎日こなしていく生き方と同時に、今起きてい ることとか出会いとかその積み重ねとかで自分の選択が偶然の結びつきで大きく変わって いくことがありますね。それ次第では、今まで立てていた目標が全部変わってしまうって ことも結構ある。そういう機会を大切にしようと思って、普段からアンテナを張っている のと、目標に向かって雑音を耳に入れずに一心に進むのとどうバランスを取るのかなぁと。 たとえば司法試験合格って目標を立てると、ほかのことはかなり切り捨てなきゃいけない んでしょうけど、一生それってどうなんでしょうね。いろんな選択肢を視野に入れつつ、 その中で少しずつ状況や出会いによって自分の行く道が変わっていくとか、そういう考え 方もあっていいと思うんですよね。目標もその人にとって本当に大切なものであればいん ですが、目標に向かっているときってほかを切り捨てているときですよね。
(小幡) そうですね。切り捨てるのかうまく取り込んでいくのか人によって違いますよね。
(山本) さきほどの仕事を断るとか、仕事の優先順位をつけるって話と関係すると思いま すが、もちろん優先順位は必要でしょう。でも、司法試験に合格してその後どうするかっ ていうビジョンがないと、いい大学に入ってそれで終わりってのと似てるかな。
(小幡) 目標と夢は違う。目標はひとつの通過点ですよね。司法試験通ったら弁護士にな るという目標。司法試験に受かるというかどこかのプロセスで弁護士になったら何をした いとか本人に決まってないのに、ただなりましたってだけではね。
(山本) どうして弁護士になりたいかっていう部分が突き詰められてないと、夢に向かってっていうのはちょっと違う気がしますね。
(小幡) たぶん、それは何をおいても成し遂げなければならないくらいの目標でないといけないんでしょうね。
(山本) その人にとっての内的な必然性。
(小幡) 困っている人を助けたいから弁護士になりたいと子どもの頃から思っているなら必然性が高いと思いますが、お金もらえるから弁護士になりたいとかはちょっとね。
(山本) 夢にも、実現可能なものから実現不可能なものまでいろいろあって。
(小幡) 車を買って、女性を横に乗せてドライブをする、それが俺の幸せってのはちょっと違う気がする。車を買わないと幸せじゃないなんて。
(山本) 目標を設定する前に、その目標が本当に自分にとって重要なのかってことをちゃんと考えているのかってことなんでしょうね。

■■「超」整理手帳はどんな人におすすめか?
(山本) 小幡さんは「超」整理手帳を人に勧めるときって、どうやってますか?
(小幡) 私はあまり人にしつこく宣伝もしないし勧めたりしない。目の前でぱらぱらめく っていると、相手が見てきますから、そういうときに「こういう手帳だよ」って。
(山本) そんなふうに人の持っている手帳に興味を持つ人って、「超」整理手帳を使ってく れる可能性高いですね。こちらから勧めなくても。
(小幡) その人が時間管理に問題を抱えているってからでしょう。逆に、手帳カバーだけ あげても全然ほったからしの人もいますし。向こうから興味を示してもらわないと、手帳 のよさってなかなかわかりづらい。
(山本) 「超」整理手帳を紹介するときに、これまでは、3つの特徴を繰り返し言ってきた んですね。ただ、それだけでは十分じゃないんだなって最近よく思うんです。この手帳は 何に役にたつのかというところが大切なんじゃないでしょうか。長期を見渡せます、では なくって、この手帳を使うとやりやすくなることとか、その辺りをもっとアピールしてい くことが、今後さらにユーザを増やしていくひとつの方法なのかと思っているんです。
(小幡) 私は逆に、ボトムを広げるより、コアな人を増やしていく方がいいと思う。たと えば、ケータイのユーザにこの手帳をお勧めしても難しい。彼らは時間管理に困っていな いんです。時間管理に困るっていうのは、仕事が忙しかったりとか、時間管理の失敗をし たことがあるとか、そういう経験がないとたどり着かないと思う。仕事が忙しくなった結 果、自分で考える時間を積極的に作らないといけないので、結果的に、自分の時間を確保 するためにどう隙間時間を作っていくかとか、いかに余裕のあるスケジュールをつくるか っていう問題にたどり着くんだと思います。
(山本) ゆとりのあるスケジューリングをとかいっても、本当に詰め詰めでやって失敗し た人じゃないとわからないですよね。そういう困っている人たちにどう訴えていくか。こ ういう失敗をしているとかそういう事例を集めていくっていうのも面白いですね。これっ て、実は「超」整理法・時間編の導入部分なんですよね。でも、野口先生の例だけにとど まらず、いろんなケースを集めてみる必要があるのかもしれない。
(小幡) たとえば、ケータイだけ使ってやってた人の失敗していた例とか。痛みがないと 人って、本気でやらないですからね。あ、今思いつきましたが、段取りって言葉がありま すね。
(山本) スケジューリングより広い言葉ですね。
(小幡) 多分、この手帳を使って得られたものって、段取りする力って気がしますね。
(山本) 段取りって時間だけじゃなくてそれを実際に動かしていく実行力とかチームマネ ジメント能力とかにかかわってきませんか。
(小幡) 事前準備もありますし、事後のフォローアップもありますし。そのためにどうや って時間を決めていくかって意味では、段取りです。だから、自分にとって「超」整理手 帳とは、段取り手帳なんだろうな。
(山本) 段取り手帳として使えるっていうのはどうしてでしょうね。
(小幡) 時系列を把握できるからでしょうね。こういう形で延々続いていきますから、思 考が切れない。
(山本) やっぱりプロジェクトとかそういうものをやるときに向いているってことですよ ね。ちょっと長めで、その瞬間、瞬間で終わらない連続した仕事をやる。
(小幡) そんな感じですね。能率じゃなくて段取りでしょうね(笑)。
(山本) その段取りのためにはやっぱり全体を見通して優先順位をつけるとか、ゆとりを もって準備の時間をきちんと取るとか、そういう話になってくるんですね。
(小幡) 私も10年使ってるんで、だんだんとそういう意識が生まれてきたんだと思いま す。だから、最初に比べると、スケジュールをあまりきちきちには入れないようにしてい るんじゃないでしょうか。
(山本) じゃあ、やっぱり「超」整理手帳を使ってると仕事ができるようになるということでは (笑)。

(終了)
収録日:05.8.2 @丸の内オアゾ

 

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